F-16はアメリカの軽量戦闘機計画でゼネラル・ダイナミクス社(現ロッキード・マーチン)によって開発された戦闘機である。アメリカ空軍では次期主力戦闘機としてF-15が採用されることが決まっていたが、F-15は高性能であると共に高価な戦闘機であったために、F-4とF-104全機の更新が難しく十分な数を揃えることが出来なかった。そのためにF-15を補完する低コストな戦闘機の開発が求められ、LWF(軽量戦闘機)計画が始まった。この計画においてYF-16とYF-17が試作されたが、YF-16が採用されF-16となった。(YF-17は後にF/A-18として海軍に採用されている) F-16は胴体と主翼が一体化したブレンディットウイングボディを持ち、機内容量の増加や空気抵抗の減少、重量の低減などを実現している。機体フレームはジュラルミンなどアルミニウム合金78.4%、高張力鋼11%、複合材3%、チタン合金0.8%、GFRP6.8%で構成されている。 操縦系統には航空機として初めてフライ・バイ・ワイヤ機構を採用し、パイロットの操作を電気信号に変換しコンピュータで制御して昇降舵などを動かしている。操縦系統は4重となっており、メカニカルのバックアップは持っていない。従来の油圧式に比べ軽量で故障が少なく、CCV技術を用いた飛行制御により、軽快な運動性能と高い操縦性を得ている。導入されたCCV技術の例としては機体の縦方向の安定性を意図的に低下させて運動性を高めるRSS(静安定緩和)や飛行状態に応じて主翼前後縁のフラップを最適な位置に動かして旋回性能を向上させるMLC(機動荷重制御)があり、また、9G以上の負荷や最大でも25.2度以上の高迎え角が発生しないように機体が自動制御されている。これらにより低高度域での機動性はF-15をも凌いでいる。 操縦桿は一般的な中央配置ではなくコクピット右コンソールに配置するサイド・スティックとし、シートリクライニング角を30度と大きくすることでパイロットの対G能力を高めている。操縦桿自体も前後左右2.5mmとほとんど動かない感圧式となり、操縦桿を動かした量ではなく操縦桿に加わる圧力を感知してそれに応じて舵面変角量を制御している。 エンジンはF-15と同じプラット&ホイットニー社F100を単発で装備、後にゼネラル・エレクトリック社のF110も使用できるようになった。 F-16はコスト削減のため既製品の使用や部品の共通化、F-15のエンジンを単発で使用するなどし、安価で小型軽量かつ高性能な戦闘機となり世界各国で採用され、現在までに4000機以上が生産されるベストセラー機となった。 ▲AIM-9X、AMRAAM、クラスター爆弾を搭載したF-16 当初は制空戦闘機として開発されたため、A・B型は空対空兵装が20mmバルカンとAIM-9サイドワインダーしかなく、AIM-7スパロー等の中距離ミサイル発射能力がなかったが、現在ではAIM-120AMRAAMが運用可能になっている。 1984年に初期型のA・B型から全天候の戦闘攻撃機となったC・D型へ生産が切り替えられ、現在ではJDAMやレーザー誘導爆弾といった精密誘導兵器なども運用可能となっている。 バリエーション YF-16 YF-16はF-16の試作機であり、F-15の二年後の1974年に初飛行した。ゼネラル・ダイナミクス社により2機が制作され、ノースロップ社のYF-17と争った。 現在のF-16と外観で異なる点としては、昼間用戦闘機として開発されていたため測距用の簡素なレーダーしか搭載しておらず、機首が細いのが特徴である。 エンジンはF-15と同じF-100-PW-100が搭載されている。 F-16FSD FSDは全規模開発機のことで、空軍の要求の変更でF-4の後継機として全天候能力も求められるようになったため、それに対応させるのと同時に量産機として完全に運用出来るようにすべく改めて開発された。 YF-16との違いとしては全天候対応で ルックダウン能力も持つAN/APG-66レーダーが搭載され、それにあわせて機体規模が全体的に多少大型化されている。またエンジンはF-15のF-100-PW-100をF-16用に改修したF-100-PW-200が搭載された。 F-16A/B ▲F-16Aブロック1 ブロック1 F-16の最初の量産型がF-16A/Bブロック1であり、1976年に初飛行、F-15配備の四年後である1979年から空軍に配備が開始された。基本的にFSD機と同じで、機首部が黒く塗られているのが特徴である。 ブロック5 ブロック1を操縦して訓練を行ったパイロットから黒い機首部は空戦時に目立つという意見が出され、機首部をグレー塗装に変更したのがブロック5である。それ以外はほとんど変わっていない。 ブロック10 ブロック5の改良型だが、信頼性や生産性を向上させた程度で、仕様としてはほとんど変わっていない。 ▲複座型のF-16B ブロック15 1981年からMSIP(多段階能力向上)が開始され、その第一段階の改修型がF-16A/Bブロック15である。改修点としては水平尾翼が30%大型化、アビオニクスも強化され機動性が向上している。また、インテーク側面へのハードポイントの追加が行われFLIR等が搭載出来るようになった。別名F-16A/Bプラス。 ブロック15 OCU OCUは作戦能力向上という意味で、F-16A/Bブロック15に対する改良型である。F-16C/D登場後の1987年から改修が開始されている。 改修点としてはエンジンをF100-PW-220に換装しており、最大離陸重量が5%程度向上している。コクピットにはF-16C/Dで導入された広視野型のHUDが搭載され、コンピュータ/ソフトウェアの改良、レーダー能力向上、AN/ALQ-131ECMポッドの搭載し、リングレーザージャイロによるINSの搭載等、様々な改修が施されている。 また、運用可能兵装も増えており、AGM-119ペンギン対艦ミサイル、AGM-65マーベリック対地ミサイルや中距離空対空ミサイルAIM-120 AMRAAM運用出来るようになった。 ブロック20 台湾に輸出されたタイプで、後述するF-16A/B MLUをベースとした機体で、台湾向けに手が加えられている。変更点としてはMLUの搭載するAN/APG-66(V)2に連続波の照射能力を追加したAN/APG-66(V)3火器管制レーダーを搭載し、最大10目標を同時追尾し、AIM-120 AMRAAM及びAIM-7スパローなどの中射程AAMによる攻撃が可能となっている。また、LANTIRNポッドの運用により全天候下での攻撃能力も備えている。 1996年から合計150機が引渡された。また、レーダーを最新鋭のアクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーであるAN/APG-83 SABR(Scalable Agile Beam Radar)へ換装することが予定されている。 F-16A/B ADF ADFは防空戦闘機のことで、アメリカ空軍で使用されていたF-16A/Bブロック15の一部を州航空隊の防空戦闘機として使用するために改良した物である。1989年から1992年にかけて改修が行われた。 レーダーが改良型のAN/APG-66(V)1になり、小型目標の探知能力を向上させた他、AIM-7スパロー誘導用に連続波の照射能力を追加している。これによりスパローを使用したBVR戦闘が可能となった。後にAIM-120 AMRAAMの運用能力も追加されている。またIFFが改良され、ドラッグシュートが追加されている。 F-16A/B MLU ▲ヨルダン空軍のF-16BM 具体的にはコンピュータ/ソフトウェアの改良、グラスコクピット化、広視野HUD、改良型データモデム、AIFFの搭載などが行われた。 また、レーダーはAN/APG-66(V)2に換装され、最大10目標を同時追尾し、その内の6目標にAIM-120 AMRAAMで同時攻撃を行うことが可能である。別名F-16AM/BMと呼ばれている。 現在オランダ、ベルギー、ポルトガル、ヨルダンなどで使用されている。 F-16C/D ブロック25 F-16のMSIPの第二段階改修型がブロック25で、名称も単座型がF-16C、複座型がF-16Dに改められた。1984年からブロック25が生産されている。 F-16A/Bからの最大の変更点はレーダーがAN/APG-68に換装されたことで、捜索能力と探知距離が強化され、10機までの目標を同時追跡するTWSモード、捜索中の測距を行うRWSモードの追加の他、地上の移動目標除去能力向上、地形回避・地形追従能力、AGM-65Dマーベリック空対地ミサイル運用能力の獲得、などを行っている。また、連続波照射能力の追加でAIM-7スパローの運用が可能になり、BVR戦闘に対応出来るようになった。 ▲AGM-65Dマーベリックを発射するF-16 コクピットにはホログラフィ式の広視野HUDと2基の多機能表示ディスプレイが追加され、電子機器類も大幅に強化されている。 エンジンもデジタル制御のF100-PW-220に換装され、信頼性が大幅に向上している。 ▲複座型のF-16D ブロック30/32 エンジンを従来よりも高推力型であるジェネラル・エレクトリック社のF110-GE-100に換装した機体がブロック30で、それに併せてエアインテイクも大型化されている。ブロック32は従来通りのプラット&ホイットニー社F100-PW-220を搭載している機体で、エアインテイクもそのままである。これ以後GE製エンジンの機体がブロックx0、P&W製エンジンの機体がブロックx2と名付けられるようになった。1986年から1989年にかけて生産が行われた。両機体のインテイクにはレーダー波吸収材が適用され、RCSを低減させている。 また、コンピューターのメモリ容量増加によりAGM-45シュライク対レーダーミサイルとAIM-120 AMRAAM中距離空対空ミサイルの運用能力も付加されている。 ブロック40/42 F-16のMSIPの第三段階改修型がブロック40/42で、インテイク脇にLANTIRNポッドの搭載が可能になったことで、本格的な夜間作戦能力を得ており、ナイトファルコンとも呼ばれる。またブロック50/52と区別しやすいようF-16CG/DGとも呼ばれる。1988年に初号機が完成している。また、LANTIRNによりペイブウェイレーザー誘導爆弾の運用能力も得ている。 HUDの能力が強化されLANTIRNからのデータを表示できるようになった他、GPSの搭載や操縦装置がアナログコンピュータからデジタルコンピューターによるフライバイワイヤに変更されている。また、レーダーがAN/APG-68(V)5に強化されており、処理能力や耐久性の向上などが図られている。 ▲インテイク脇に取り付けられているLANTIRNポッド ブロック50/52 エンジンをF110-GE-129に換装したのがブロック50、F100-PW-229に換装した機体がブロック52で、どちらも推力が129kN級に強化され、インテイクも大型の物で統一された。別名F-16CJ/DJ。 変更点としてはH-423リング・レーザー・ジャイロ式INSや、より高速な改良型データモデム、GPS受信機、AN/ALR-56Mレーダー警戒装置の追加、AN/ALE-47 チャフ・フレアディスペンサー、暗視ゴーグル対応コクピットなどの改修が行われている。また、新たにJDAMやAGM-154A/B JSOW、AGM-84ハープーン対艦ミサイルといったGPS/INS誘導兵器の運用が可能となった。 レーダーは当初AN/APG-68(V)5だったが後にAN/APG-68(V)7または(V)8に強化されている。 ▲HTSポッドとAGM-88HARMを搭載するブロック50/52D ブロック50D/52D F-4Gのワイルドウィーゼル任務を引き継ぎ、敵レーダー網の破壊を主任務とした機体で、1991年から生産が開始されている。最大の特徴はAN/ASQ-213 HARM目標指示システム(HTS)ポッドが運用可能となったことで、AGM-88 HARMまたはAGM-45シュライク対レーダーミサイルにより本格的なSEADミッションが可能となっている。実際の出撃時にはAN/ALQ-119ECMポッドや、AN/ALQ-184ジャミングポッドも胴体下に搭載していくことが多い。 F-16C/D CCIP CCIPは共通仕様実施計画(Common Configuration Implementation Program)の略で、ブロック40/42とブロック50/52の仕様を共通化することで、夜間作戦、SEADなど作戦ごとに機体を変える必要を無くし柔軟な作戦立案を可能とするもの。米空軍のF-16の中では最新鋭の機体で、外観上の変化としてはキャノピー前方にAIFFのブレードアンテナが並んでいる点である。F-16CM/DMとも呼ばれる。 ▲インテイク脇にスナイパーXRポッドを装備している 主な改修点としてはカラー多機能表示装置の搭載、600ガロン増槽またはコンフォーマル・タンク(CFT)の携行能力、AN/APX-113(V)AIFFの搭載、AN/AAQ-33スナイパーXR照準ポッド運用能力、リンク16及びJHMCS運用能力付加などが行われる。 また、レーダーをノースロップ・グラマン社がAN/APG-81をベースに自社開発したAN/APG-83 SABR(Scalable Agile Beam Radar)アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーへ換装する予定である。 ▲AN/APG-83 SABR(Scalable Agile Beam Radar) ▲CFTを装備したF-16 F-16C/D ブロック50/52アドバンスド ▲イスラエル空軍のF-16I 従来F-16C/Dブロック50/52プラスと呼ばれていた機体で、600ガロン増槽またはコンフォーマル・タンク(CFT)が携行可能となり、CFTを装備していることが多い。イスラエル、ギリシャ、チリ、ポーランド、オマーン、ルーマニアに輸出されており、特にイスラエル空軍の機体はF-16Iと呼ばれている。 最大の変更点としてAN/APG-68(V)9レーダーが搭載されている点である。このレーダーは従来の物に比べ空対空での探知距離が33%増加しており、処理能力は5倍、記憶容量は10倍に増加している。また分解能0.6mの合成開口レーダーモードが追加され、高精細な地上マッピングにより昼夜間全天候での精密攻撃任務を可能とする。 ▲AN/APG-68(V)9レーダー その他の特徴としてはモジュラー型ミッションコンピュータの装備、機上酸素発生装置、リンク16、ASPIS先進内蔵型電子戦機器、ヘルメット装着式キューイング・システムの装備等が挙げられる。また、複座型では電子機器をコックピット後部のドーサルスパインに収納している。 ▲胴体背部を拡張し電子機器を収容している F-16E/F ブロック60/62 ▲アラブ首長国連邦のF-16F F-16ブロック60/62はF-16シリーズの中では最新鋭の機体で、名称もF-16E/Fに変更された。米空軍で採用される予定は無いため輸出用の機体で、現在アラブ首長国連邦のみがブロック60を導入している。初号機のF-16Fは2003年に初飛行している。 機体フレームはブロック50/52アドバンスドと同じだが、エンジンはブロック60でF110-GE-132、ブロック62でF100-PW-229Aに換装されており、どちらも推力は142kN級とF100系列エンジンでは最大クラスで最大離陸重量も22,680kgまで上昇している。 センサー類は一新されており、まずコクピット前方とインテイク左にはFLIRとレーザー目標指示装置を一体化させたAN/ASQ-28前方監視赤外線装置・目標指示システム(IFTS)が搭載され、優れた夜間作戦能力を得ている。 レーダーはノースロップ・グラマンが開発したAN/APG-80 アクティブ・フェイズド・アレイ・レーダーが搭載されAN/APG-68と比べ大幅に性能が向上している。AN/APG-80は約1000個の送受信モジュールを持ち、従来レーダーより55%探知距離が増大している。また、走査速度は従来とは比べものにならない程早くなり、空対空目標と地上目標の同時捜索も可能となった。コクピットも完全にグラスコクピット化されており大型のカラー多機能表示装置が3基搭載されている。このディスプレイにはデジタルマップが表示され、脅威交戦範囲を重ねたり飛行経路の表示を行うことが出来る。 ▲デジタル化されたコクピットとAN/APG-80 AESAレーダー 実験機等 F-16 CCV CCVはControl Configured Vehicleの略で操縦性優先形状機のこと。YF-16を改造し、インテイクにカナード翼を取り付けて重心位置をずらし、安定性を低下させることで運動性能を高める研究に使用された。1976年から1977年にかけて125時間の飛行を行い、データを収集している。 F-16 AFTI F-16CCVの実験結果を受けて、より実戦的に運用できる機体を目指すための研究用に作られた機体。F-16FSD機を改造して作られ、制御用のデジタルコンピュータの追加やCCVと同様のカナード翼、ヘルメット装着式照準装置や音声認識装置を搭載している。操縦システムにはDFCS(デジタル飛行特性制御システム)とIFCC(飛行制御及び火器管制統合システム)が搭載された。DFCSは機体方向を保ったまま縦横の移動を可能にしたり、高度や飛行経路を変えずに機体の向きを変えるなどの従来機では不可能な機動を可能にし、IFCCにより攻撃パターンに応じてそれらの動きを機体動作に取り入れるというシステムであった。1982年に初飛行し、1987年まで試験が行われた。 F-16 VISTA/MATV VISTAはVariable stability In-flight Simulator Test Aircraftの略で可変安定性飛行試験機のことで、運動性向上の実験機である。 コクピットには通常のサイドスティックに加えF-15のようなセンタースティックも追加され、背部ドーサルスパインに内蔵された三台のコンピュータによって飛行中の安定性を制御する。 試験では86度の迎え角でも安定させることが出来、一時的だが最大180度の迎え角(つまり後ろ向きの状態)を取ることが出来たという。1988年から1992年にかけて試験が行われ、その後MATVの試験機として使用されている。 MATVはMulti-Axis Thrust-Vectoringの略で多軸推力偏向のことである。その名の通り排気口に3次元推力偏向ノズルを搭載し推力偏向の研究を行った。ノズル部は120度間隔で配置された油圧アクチュエータにより、どの方向でも中心軸から17度の推力偏向が可能だった。1993年から1995年まで130時間以上の飛行試験が行われた。 F-16XL ゼネラル・ダイナミクスがF-111の後継機として提案した機体で、胴体を1.42m延長しクランクド・アロー翼を採用するなど大幅な設計変更を行っている。翼端のレールランチャー以外にハードポイントが16ヶ所もあり、普通のF-16の2倍のペイロードを有していた。結局F-15Eに負け採用されることはなかったが、採用されていればこの機体がF-16E/Fとなる予定であった。 F-16/79 台湾はF-5の後継機としてF-16を求め、アメリカに輸出するよう打診したが、中国との関係を重視したアメリカはこれを拒否し、代わりにF-5の強化型であるF-20とF-16ダウングレード型を提案した。 それがF-16/79でF-4のJ79エンジンを搭載し、全体的な飛行能力を低下させており、1980年に試作機が初飛行している。しかし結局台湾はこれを拒否し後述するF-CK-1の開発を行っている。 技術協力開発機 F-CK-1 F-CK-1はF-16の売却を拒否された台湾がゼネラル・ダイナミクス(現ロッキード・マーチン)、ギャレット、ウエスチングハウスらの技術協力によって開発した戦闘機で、愛称は経国(チンクォ)。1989年に初飛行し、1994年に正式配備されている。 F-16と同等の戦力を目指し、かつ開発元のゼネラル・ダイナミクスが技術協力を行っているため、その外観はF-16と良く似たものとなっている。大きな違いはエンジンが双発になっていることで、空気取り入れ口も機首側面に移っている。ただ、それ以外は一回り小型化したF-16といった所であり、機体規模もF-20やスウェーデンのJAS39 グリペンと同等である。後にF-16の輸出が許可されたため、生産数は予定より半減し130機程度となっている。 T-50 T-50は韓国の航空機メーカー、コリアエアロスペース(KAI)がロッキード・マーチンの技術支援を受けて開発した超音速練習機で、愛称はゴールデンイーグル(イヌワシ)。初号機は2002年に初飛行している。 主翼前縁のストレーキやブレンディットウイングボディなどF-16の影響が色濃く出ている。練習機なのでF-16より一回り小型で、エンジンもF/A-18のF404-GE-402を単発で使用している。レーダーを搭載し軽攻撃機として運用する計画もある。練習機としては価格が高めで、日本のT-2高等練習機の約二倍の価格であると言われている。 F-2支援戦闘機 F-2支援戦闘機は三菱重工とロッキード・マーチンの共同で開発された支援戦闘機である。 F-16C/Dブロック40をベースに開発されているが、胴体大型化や主翼の換装、日本独自のCCV技術の導入などが施され、特にアヴィオニクスやレーダーなど中身は丸ごと別物である。1995年に初飛行し2000年に引き渡しが開始されている。 スペック(F-16Cブロック50)
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